妄想と記憶

人生にくじける孤独な妄想と記憶

自殺について。先生から依頼をもらった!うれしいなー。本当にうれしいよ。
患者本人のためを思えば家族には伝えないほうがよい。患者が伝えないで欲しいと言うならなおさら。これは伝えてはいけない。精神科医は患者のために診療を行う。先生は患者さんを癒すことが目的であり義務でもあるだろう。自殺を遂げる前の段階では、患者のことを最優先に考えるべきだ。未遂のレベルも考慮しなければならない。たまたま未遂になったけれど、完遂していてもおかしくなかったような場合は、医師として家族に伝えなければいけないと考える。もちろん患者と家族の関係によって個別に対応する必要があるだろう。
自殺は悪いことではない。自殺も他殺も病死も事故死も、死という意味では変わらない。自殺は間違いではないし、タブーでもないし、罪でもない。人は皆自分の意志で生まれないのだから、死ぬときは自分の意志でも許されると思う。死は苦しみからの解放。絶対的な救済。最期の希望にすらなり得る。これまでのケースはどうだったのか。医師としての自己保身は最終的な手段に留めるべきかも知れない。患者の気持ちをできるだけ優先させて、危なくなったら逃げたらいい。どこで線を引くかは先生次第。訴えられたら僕が守るよ。先生は間違ったことはしないと信じているから。


タリーズに行ったら席が空いてなくて仕方なくテイクアウトにした。クリームソースのホットドッグとカフェラテ。カフェラテはショットを追加した。ホットドッグはあまりおいしくない。カフェラテはショットを追加して正解だった。これなら楽しめる。飲み物だけでいいかなという感じだね。
いつものカフェでいつものひとりランチ。タリーズのホットドッグが効いている。家でも朝おでんを食べてきたし。昨日の夕食の残り。日差しが出てきてより一層の眠気を誘う。先生とお話して心がだいぶ軽くなった。気持ちが楽になった。楽しい。先生と自殺のお話をすることが本当に楽しかった。こういう話は他の誰ともできないから。また少しずつ僕のなかで先生の存在が大きくなり始めている。そんな気がしています。


僕には先生が必要なんだ。先生は僕のことが必要なのだろうか。先生にとって、僕はただの患者以上の存在なのだろうか。こんな依頼をしてくれるのは、僕という患者に対する治療の一環に過ぎないのだろうか。僕は信じる。僕はこれまでもこれからも、先生のことを信じているよ。
さあ、依頼のことを考えよう。依頼のことで頭を一杯にしよう。先生からの依頼なんだ。たいせつな依頼。僕にとって宝物のようなもの。死を考えることなく生きることは、まったく中身のないつまらないことだ。楽だけどね。しかしそれは人間としてというより動物としての生き方に近い。何も考えずに本能のままに。それは薄っぺらな人間。面白くない。くだらない。そういう人間を妬むことは、自分で自分を貶めているようなものだ。まあ他人のことはどうでもよい。僕は現実から目を逸らすことなく、ちゃんと現実と向き合っている。たまには現実から逃げることもあるけれど、僕はやるときはやる。先生とお話して楽しかった。癒された。自信を少し取り戻せた。先生がいてよかった。僕はひとりじゃない。


先生は自分のできるところまでやればいいんだ。それ以上は投げても許される。無理に診療を続けても先生にとっても患者にとっても不幸だ。自分を責める必要はない。できるだけのことをしたのだから。できないことはどうしたってできないんだ。自分なりの責任を果たせば十分だと思う。


どんなに適当にやったつもりでも一時間かかってしまう。無理をしてヒゲを短くした。やはり仕事の前夜より一日前のほうが楽だと思った。非効率で無駄に時間がかかるのは仕方ない。今からなら6時間以上眠れる。昨晩は生き地獄で寝不足なので眠気が強い。疲れている。今夜こそ安らかに朝まで眠りたい。先生の依頼のことを考えながら寝ようと思う。


現在午前3時15分。二日連続の生き地獄となりました。顔と頭を掻いて起きた。顔を掻いた記憶は一切ない。頭を掻いてしばらく動けなかった。ようやく体を起こして掃除をした。被害は昨晩よりはまし。だけど枕を血で汚したのは昨晩より多かった。今夜は痒くなかったのに。手や首にステロイドをつけて、そこを悉く掻いてしまっている。クリームのロコイドは顔にも首にも使えない。もう捨てるしかない。もう笑ってしまった。泣くのを通り越して笑ってしまったのです。これで明日が仕事でも、僕は無理をしなければいけない。きついな。死にたくなる。自殺願望が具体化してきている。先生からの依頼はより具体的になりそう。僕がサンプルになるよ。体が冷えきってしまった。さようなら。ありがとう。