妄想と記憶

人生にくじける孤独な妄想と記憶

早起きできなかったし街に出かける気力もないので自分の部屋に引きこもる。親戚が来るのだ。できるだけ短い時間で帰ってほしいな。イヤホンで音楽を聴いて他人の存在をなかったことにする。そのまま寝てしまったほうが楽かな。目覚めて気付いたらもう客人はいないっていう。無職じゃなくて休職でも犯罪者のように逃げも隠れもしなければならないのだ。まあ親戚には普通に仕事してるって嘘ついてるからね。くだらない世間体。僕は気にしないけど親が気にするから。本当のことを言ったほうが楽だと思うんだけど。でも世間体を気にする普通の人間には言わないほうがいいかもしれない。じっとしてる。じっとしてるよ。


親戚がなかなか家に来なくて自分の部屋に軟禁状態。イヤホンで音楽を聴きながらいすに座ったまま寝ていた。まだ来ていなかった。一階におりてウーロン茶を持ってきた。一応トイレにも行ってきた。さっさっと来てさっさっと帰ってくれないものか。無駄に疲れる。


疲れる…いとこの小さな子供の声が聞こえてきて音楽を聴いていないと気が狂いそうになる。おれは何故隠れていなければならないのだ。何も隠すものなどないはずなのだ。福原遥ちゃん歌うまいなぁ。甘ったるい声で脳味噌がとろけそうだ。しかしもう部屋から出たい。息苦しくてたまらなくなってきた。


なんか泣きそうになってきた。涙が出そうになってきた。トレドミンをやめた影響だろうか。千奈美に性欲は相変わらず無い。


何故だか気分が高揚している。自信に満ちあふれている。何も恐くない。何でもできそうな気がする。


おでこからこめかみからあごまでと眉毛のまわりがかゆくて氷で冷やしていた。ネットをしながら氷が水になるまで。少しはましになったのでもう冷やすのはやめて自分の部屋のベッドに座っている。HoahioというHacoのユニットを聴いている。最近Hacoという女性アーティストを知ったのだ。After DinnerとHoahioとソロ名義のCDを揃えた。あーかゆみが治まらない。テンションも下がった。根拠のない自信も失った。何にもできやしない。死ぬことさえ。こういうときは先生のことを思い浮べるしかない。現実世界で唯一の理解者と脳内世界でお話して気を紛らわす。明日は相当無理をしなければならない。開き直ってもかゆみはなくならないんだ!何でせっかく気持ちが上がってきたタイミングでかゆくなるんだよ。また氷で冷やそうかな。かゆすぎる…


我慢できなくなって練り状の化粧油を顔に塗ってみた。何故また同じ間違いを繰り返すのだろうか。かいてしまった。眉毛が抜けた。おでこからこめかみからあごまでかいてしまった。ひりひりとした痛み。後悔。罪悪感。自己嫌悪。やはり顔には何もつけてはならないのだ。知ってるはずだろ。ついこの前そういう結論を出したはずだ。まあいい。実験は繰り返す必要がある。一度だけの実験結果など信用できない。冷たい水で顔を洗った。何度も何度も冷たい水をかけ続けた。今は意外なことに落ち着いているように感じる。少しひりひりするけど。かいてしまえばかゆみはなくなる。それと引きかえに痛みと赤みと精神的苦痛が残る。かゆみは本能。だが自分を責める気持ちはなくならない。理性が本能を上回ることだっていくらでもあるのだから。顔はかゆくなったら氷で冷やすか冷たい水で洗う。いつもの化粧水はつけても大丈夫かもしれない。それでもかゆみが治まらなかったらあきらめてかきながら寝る。なるべくダメージが少なくなるように工夫してかく。なんかもう無気力になってしまった。明日の仕事もどうでもいい。冷たい水で顔を洗ったせいか眠気も覚めてしまって寝る気にもならない。もういい加減嫌になった。自分の中の何かが切れた。とりあえず眠くなるまでは寝ないつもりだ。今午前1時になるところ。日中かゆくなると必ず夜もかゆくなる。まあ気付いたところでどうしようもないわけだが。先生助けて下さい。一緒に死にませう。いや一緒に生きていきたい。ずっと一緒にいたいです。