妄想と記憶

人生にくじける孤独な妄想と記憶

今日も遅く起きた昼。起きたって何もしたくないし、何もできないから起きる気にならない。だけど夜はちゃんと眠くなるから昼夜は逆転しない。一人暮らしだったらどうかな。明後日は通院日。心の傷はだいぶ回復したけど、まだ違和感が残っている。後遺症のようなものがある。もう少し時間が必要だ。


おでこが痒くてたまらない。こうなることはわかっていたんだ。だけどどうすることもできない。もう新しいものなどいらない。面倒なんだ。今ある確かに好きなものを楽しめばいい。何もかも嫌になる。こんな気持ちで新しいものに目を向けることなんてできない。すべてに対して拒否反応を示す。生き地獄に苦しむくらいならいっそ殺して欲しい。死なない病気は残酷だな。


僕は痒みに耐えるためだけに生きているのか。それに何の意味がある。何故僕なんだ。他の誰でもいいじゃないか。何故他の誰でもなく僕を選んだ。苦しみは乗り越えることのできる者にしか与えられない。何を馬鹿なことを言っているんだ。そんなの都合のいい言い訳にしか聞こえやしない。病気を持って生まれ、病気を持って生きている人間は何故苦しまなければならないのか。他の大部分の人間が経験しない苦痛を味わなければならない理由を教えてくれよ。周りの健康な普通の人達はみんな幸せになっていく。僕を置いてみんな行ってしまう。どんなに頑張っても追いつけない。何故なんだ。どうしてなんだよ。誰か答えてくれないか。僕の話を聞いてくれないか。みんな知らぬふりをしているよ。僕を見ないようにしているね。ほら、ね?はははっ。ははっ。知っているくせに。見えているくせに。この世の不条理を眺めて暮らそう。


痒みに耐え続けて、もう午前二時半です。ベッドに入ったのだけど、このままでは確実に顔から頭まで掻きまくってしまうと思って、起き上がってまず爪を切りました。まだ短いんだけど、少しでもダメージを少なくするために爪を切りました。そして気分転換になるかと思い、トイレに行きました。実はベッドに入る前にごみ箱の上で軽くおでこからこめかみにかけて、頬と首も少し掻きました。これはやむを得なかったのです。あまりの痒さに耐えきれなかった自分の弱さに嫌気がさします。しかしこれで痒みが治まるはずもなく、それでも僕はどうしても寝たいのでベッドに入ったという訳なのです。起きていても遊ぶならまだいいさ。起きて何もできずに、ただじっと痒みに耐えていなければならないんだ。だったら寝たほうがいいと思うでしょ。実際眠いし。疲れているんだ。寝たいのに寝られない。眠りたいのに眠れない。しかもその理由は痒みという苦痛なのです。ただ眠れないだけならまだいいさ。どうしたらいいんだろう。いらいらする。というより絶望でほとんど何も考えることができない。やはり痒くなったらおしまいなのか。悔しいよ。最近は痒くならない日のほうが圧倒的に少ない。頭がおかしくなってしまいたい。そしたら痒みも感じないかも知れない。泣く気力もありません。先生の心の支えも僕の中で弱くなってしまっていて、ほとんど役に立たない。以前なら先生の存在が頼りになったんだけど…今は仕方ない。なくなったわけじゃない。ただ弱くなっているだけ。だから今は僕ひとりで乗り越えるしかない。何とか病気に負けたくないんだ。病気なんかに僕の人生を壊されたくないよ。もう三時だからまた明日早く起きれないね。生きているだけでもう精一杯だよ。