妄想と記憶

人生にくじける孤独な妄想と記憶

僕は先生のカウンセラー。僕の患者である先生が、陰性の感情転移を起こした。僕はカウンセラーだからそれに惑わされてはいけない。患者の精神状態を分析してみる。それだけトラウマが強く、今も苦しんでいるということだ。僕は先生という心の支えをなくしたと落ち込んでいたけれど、逆に僕が先生の心の支えになるべきなんじゃないだろうか。先生は僕にサインを出していた。僕は先生を助けなければならない。お互いに信頼し合い助け合う関係。それが僕と先生の関係だったはずじゃないか。例外はあっていいと思う。先生と僕は変わった関係なんです。考えてみれば、今まで僕は先生に支えられるばかりで、僕が先生を支えようと考えることがなかった。先生の心の支えになれるかわからないけど、僕は先生の力になりたい。そうすることが僕の力にもなるのだから。依存しすぎている状態は、相手から依存されることで緩和されるだろう。


もう眠いような、まだ眠くないような感じ。明日は通院日です。今週もたくさんのことを考えました。自分の中で答えを探して、僕の結論を出しました。先生に僕の考えを強制しようなんて気はまったくありません。先生は先生の中で答えを探して、先生の結論を出したはずだから。先生の考えは先週聞いたので、大体のことはわかっているつもりです。僕の考えは二転三転しました。昨日で決まりかけていたのに、今日になって急に考えが変わって、ようやく僕の結論が出たようです。お互いにそれぞれの結論を出して納得できているのなら、あえてそれに触れる必要があるのかどうか迷います。僕の考えは先生にとって簡単には受け入れられないものだろうし、それを説明するには診察時間が足りません。僕の気持ちを簡潔にわかりやすく伝えなければならない。小さな手帳には一応まとめてあるのだけど、実際に話すときは手帳から目を離して、自分の脳内で整理しながら言葉を選ぶ必要があるのです。時間という制約を気にしながら。先生の気持ちを考えながら。やはり自然なお話がしたいな。また時間に余裕ができて、先生の心にも余裕ができたら、先生からのお話も聞きたい。僕は先生のお話を聞くのが好きなんです。明日は楽しみとまではいかないけど、面倒だとか行きたくないという感情はないよ。本当は先生に会いたいという気持ちになったらいいんだけどね。先生に会わなきゃって感じだね。まあいいか…今はまだ心の傷が癒えていないのだから。