妄想と記憶

人生にくじける孤独な妄想と記憶

やはり痒くなったらおしまいなのだろうか。お風呂から出て顔に化粧水をつけて体の炎症部分にロコイドを塗った。そのあと少しの時間ネットをやって、そろそろ自分の部屋に戻ろうかというときにこめかみの辺りが痒くなってきた。何とか掻かないように耐えていたのだが痒みはおでこにまで広がってきた。電気をつけたままベッドに寝転んで痒みに悶えているうちに、ついに耐えきれなくなってこめかみとおでこを掻いてしまった。こめかみ近くの髪の毛の生え際も痒くなって少し掻いた。眉毛も痒くなった。もみあげの辺りも痒くなった。首も痒くなって少し掻いてようやく何とか起き上がった。そのときには頭も痒くなっていた。被害はほとんどなかった。こめかみとおでこは結構ひどく掻いてしまった気がしたのだが水や血は出なかった。頭を掻かなかったから惨状にならなくて済んだ。
少し枕元を掃除する必要があったのでそれを済ませた。今は一応痒みは落ち着いているらしい。潜在的な痒みは残っているだろうけど。さてどうしたものか。このまま寝たらどうなるだろう。掻いたところが少し痛む。首から上は本当にきつい。脳に近いから痒みも強いのだろうか。はじめに痒くなったところを掻いてしまうと一気に痒みが広がる。それは掻くことでヒスタミンが大量に放出されるからなのか。まだそのへんは知識が不足していてよくわからない。ヒスタミンは脳内物質であると最近知ったばかりなのです。だからセロトニンとの関連性がないだろうか、精神科の薬がアトピーにも何らかの作用があるのではないだろうかと考え始めているところです。
しかし痒くなったらどうしたらよいのでしょう。おしまいだなんて諦めるわけにはいかない。だって掻くことはよくないことだと知っているから。どうにかして痒みに耐えて掻かないようにしたいのです。あるいは掻いてしまうことを前提にするならば、できるだけ被害を最小限に食い止める方法を考えなければいけない。もちろん痒くならないようになるのが理想なのは当然なのだが、今のアトピーの調子の悪さからは到底そんなことは考える気にはなれません。無理なことを考えても無駄なだけ。それにしても疲れたな…もう何もかも嫌になる。毎晩痒くなるのが当たり前の生活になってしまった。しかも眠れないほどの痒み。気が狂いそうになる。痒みは気力を奪い何もできない体になってしまう。痒みに耐えられない自分を責めて気持ちが堕ちていく。何も楽しめなくなってきたよ。苦しみのほうが圧倒的に多くて楽しいことなんて何もないような気になる。楽になりたいね。本当に楽になりたいよ。


今は病気と闘っている。ほかに何もしなくていい。何も考えなくていい。今は生きているだけでいいんだ。死んだら僕の負け。生き続けている限り病気に勝つ可能性はなくならない。とにかく生きていることが大切。死んだら負けだ。僕は負けず嫌いなんだよ。だから死にたいとか言っても本当は死にたくない。


午前三時過ぎに起きたと思われる。掃除を済ませて現在午前四時前。痒くて暑くて眠れない。首を掻きまくった。頭も掻きかけたけど何とか耐えきった。だから被害は少ない。どうしても最初に手を掻いてしまう。ひとつのところを掻くとほかのところも痒くなる。ある部分を掻くことによってほかの部分の痒みが誘発される。だからはじまりが肝心。そこで掻いてしまえば地獄、耐えることができれば天国。言葉では簡単だけど実際眠りに落ちる無意識のなかの意識ではかなり厳しい。もう眠ることさえどうでもよくなってくるよ。