妄想と記憶

人生にくじける孤独な妄想と記憶

はぁ…疲れた。伸びたひげを切っていたのです。本当は眠いから寝たかったんだけど、何だかいつものおでこからこめかみにかけて痒いような気がして、このまま寝たら掻いてしまうと思って何とかない気力をふりしぼって気を紛らすようにひげをはさみで短く切りました。適当に切ったつもりでも意外と時間がかかるものです。今は痒みは感じません。一応。というのは潜在的な痒みがあるかも知れないから。それに毎晩のように寝るときに痒くて掻いて起きるということを繰り返しているうちに、痒くならないで朝まで眠れる自信がなくなってしまったのです。寝たらまた掻いて起きてしまうのではないかという不安というか、絶対にそうなるに違いないという確信めいた思いがあります。だからある程度覚悟を決めて眠りにつかなければなりません。
昼間は完全に無気力無関心でまったく何もする気にならない。まるで廃人のようです。当たり前の生活ができるようにならないと何もできない。つまり痒くて掻いて起きるということがなくならないとどうしようもない。今の僕にとっては何もしない昼よりも痒みに耐える夜のほうがメインなんです。苦痛がメインの生活なんです。完全に病気に振り回されて生きている状態。病気のほうが優位に立っている。病気をコントロールしてこちらが優位にならないと当たり前の生活はできない。早くこの生き地獄から抜け出したい。何とかして。どうにかして。病気に負けたくないんです。


午前3時半になろうとしている。もう万策尽きました…今夜はなかなか治らない手と指にステをつけてガーゼで保護して寝たのですが、間もなく痒くて痒くてたまらなくなってガーゼを固定したテープを引きちぎる勢いで掻きまくってしまいました。それから頭を掻いて起きました。被害は軽かったけれど左の前髪の生え際から少し水が出ていたのがショックでした。シーツの上には血のついた残骸が残されていました。手をガーゼで保護していたのでシーツが血だらけになるのを免れました。ガーゼの巻き方がいけなかったのか。ステをつけたのがいけなかったのか。そして頭を掻いたのは潜在的な痒みが手を掻くことをきっかけに誘発されたものだと考えられる。いつも最後は頭を掻いて起きる。頭の洗い方にもずいぶん気を使っているのに。まあ以前のように頭を掻きむしることは少なくなってきているようです。比較的被害は軽く済んでいるので何とか正気を保っていられる。発狂はもう寸前のところまで来ています。
無理をして早起きして外に出る気力もありません。ずっと髪を切りに行きたいのです。欲求という理由で無理をして街まで出かけたい。通院日に髪を切りに行くしかないかも知れません。通院日は先生とお話したいから無理をしてでも街まで出かけられる。それほど強い欲求でないと無理をする理由にならないのです。