妄想と記憶

人生にくじける孤独な妄想と記憶

通院日なので街まで出てきました。少し雪が舞っていて風が冷たくてすごく寒いです…太陽が顔を出さないと寒すぎて凍えそう。耳が冷えて痛い。歩道の凍っているところは滑って転ばないように気を付けて歩かなければならないので疲れます。体が冷えきっている。いつものカフェに来てます。カフェラテとクロワッサンとフォカッチャでひとりランチ。ラテで早急に体を温めたい。気持ちは落ちている。先生はどうだろう。楽しめたらいいな。はぁ…疲れている。


カフェラテをおかわりして小説を読みながらもう一度体を温めた。ふと気付くと右手の掌のひび割れたところから血が出ていてうんざりした。昨晩手を掻いてできたひび割れ。ようやく手の表側のひび割れはほとんど塞がったのに。不便な体。まったく嫌になる。外は日が出てきた。少しは暖かくなっているだろうか。先生に会いに行く。先生とお話をする。楽しもう。


いつものカフェには三週間ぶりに行ったことになる。しかし僕の居場所であることは変わっていなかった。店員さんと言葉を交わして癒された。自分の居場所はたいせつにしたい。安心できる場所。僕が僕のままでいられる場所。お金では買えない。


早めに帰ります。寒いし…風が冷たすぎる。やはりマフラーが必要だな。ウールじゃないやつなら大丈夫だろう。ウールはもう無理。敏感な首が耐えられない。次からはマフラーを巻いて外に出よう。寒いのはせつないです。


先生とのお話は楽しくて癒されました。何だか精神科医と患者の会話というより精神科医同士みたいな感じがしたと言ったら自惚れだろうか。つまり対等な立場でお話していると感じた。偉そうなことを言っているのかも知れない。だけど先生はそう思ってないと断言できる。少し調子に乗ったかも知れない。それは自分のなかの問題です。少しくらい調子に乗っていい日もあるんだよ。そうだね。僕は調子に乗っているくらいがちょうどいいのです。お手伝いのことは言えずじまい。話の流れが向かなかった。また機会があれば言葉にしたい。
深い話ができたと思う。変わった精神科医と変わった精神病患者だからこそできる会話。やりたいことはそっちにある。だけどそれはできることとは限らない。まだ時間はある。今は当たり前に眠れるようになることを考える。物事には順序があるのです。ひとつずつやればよい。一気にやろうとするとすべてが駄目になる。少しずつ歩いていく。それでいいし、それがいい。


先生と僕は不思議な関係ですね。自分のことなのに先生との関係はよくわかりません。別にわからなくても構わない。今の関係はよい関係なのだから。何の問題もないよい関係なのです。自然体です。何の作戦もありません。正直にありのままを言葉にしているだけ。それで会話が成り立つのです。何も考える必要はない。自然にまかせてうまくいく。そんな関係なんです。


先生から依頼されたい。何だか本気でやりたいことをやりたい気持ちになってきた。この衝動的な勢いに乗って何かを始めることができたらいいと思う。タイミングは大事です。今やりたいこと。今やるべきこと。今しかできないこと。


鞄でも買おうかな。外で本を読むために。でもやっぱ手ぶらで気軽に出かけたいかな。外に出ようと思っても実際そんなに出れないし。明日は出たいと思うんだけど。朝起きてみないとわからないね。今日は疲れた。先生の夢を見たいな。おやすみなさい。


現在午前3時3分。顔を掻いて起きた。夕方頃に少し予兆はあった。けれど気のせいだと思った。思いたかったのかも知れない。左のこめかみの辺りが痒くなって、こめかみからおでこにかけて掻いた。それから痒みが顔全体に広がってしまった。頬から血が出た。眉毛と目の周り、もみあげの辺りも少し掻いた。掃除をしてこの時刻です。気力が奪われました。今回は顔をせっけんで軽く洗って化粧水で保湿しただけ。余計なことはしていないつもりです。この前はスクワランをこめかみにつけて掻いてしまった。今回は単純に痒みに耐えきれずに掻いてしまった。
やはり痒くなったらおしまい。何をしても結局は同じなのです。痒くならないようにならない限り、生き地獄から脱却することはできない。しかし被害は軽かった。こめかみから少し水が出たけど汁は出なかった。少し肌が強くなってきている気がする。というより前の状態が悪すぎたわけだが。掻いて起きる日はこんなにも簡単に続く。やりきれない思いがします。けれど気持ちを切り換えるしかない。変わってきている。よくなってきていることは確かなのです。生き地獄からの生還を信じて最善を尽くすしかない。僕はひとりじゃない。だからきっと乗り越えられるはず。最期まで病気と闘い続ける。


現在午前5時13分。頭を掻いて起きました。二度目はつらい。せつないです。掃除をしてこの時刻。掻いているときに力を抜くことを意識したら掻きまくることを免れました。フッと力を弱めると必要以上に掻かなくて済むみたい。つまり痒みに対して掻いてしまうわけですが、本能のままにしていると本来そこまで掻かなくてもいいというところまで掻いてしまう。例えばそのときの痒みが5だとすると、本当は5掻けば済むのに8とか10掻いてしまうのです。それを防ぐことができる。力を抜くことで理性が本能より優位になって我を取り戻すことができる感じです。
なので頭を掻いたわりには被害はかなりましでした。惨状になりませんでした。痒くなったらおしまいだけど、そうなったら被害を最小限に食い止めるということが大事になります。精神的なダメージも大幅に減らすことができる。だけどやっぱり気力は完全に失いました。疲れているのです。当たり前に眠れるようになりたい。当たり前のことくらい望んでもいいと思う。どうか眠らせてください。お願いします。