妄想と記憶

人生にくじける孤独な妄想と記憶

無理をして街に出る。止まったら動けないから。眠い。もう少し早く寝ようか。さすがに疲れてきた。早めに帰ってやるべきことをやらなければならない。外に出ないでずっと家にいても何もできない。外に出ることで体が動くようになる。ストイックに行動できる。自分のことなのに他人事のような感じがする。現実感がない。離人症まではいかないけど、それに似た部分があると思う。ランチセットを食べるようになって、一日の食事の量は確実に増えているはずなのに、何故か逆に体重が減っている。精神的な負担のせいだろうか。眠ってしまった。ひどく疲れている。


あー今日は土曜日か。まだ曜日感覚がつかめない。今日も先生は無理をしている。僕も先生とお揃いで無理をする。無理をしなければというよりも無理をしたい気持ちのほうが強い。先生が無理をしているからという単純な理由。ドトールでカフェラテ。少しは目が覚めるだろうか。僕はエリートなんだ。少し調子に乗っているくらいがちょうどいい。前向きな思い込み。


一度東京まで遠出しようか。もう行けないかも知れないし。仕事のことばかり考えていても気が滅入る。ストイックも過度になっては駄目なのだ。友達に会えたらいいのだが。地元には友達と呼べる人は誰もいない。いつもひとり。先生がいるからひとりじゃないと思い込んでいるけど、やはり寂しいとかつまらないと感じることは少なくない。孤独には慣れたけれど、たまには友達と遊びたい。


いつものカフェに来てます。海老と卵のサンドイッチのランチセットとラテでひとりランチ。昨日は時間がなくて急いで食べたので、今日はゆっくり味わって食べた。店員さんと軽快なトークを交わして癒された。少しくらい調子に乗ってもいいんだ。心もお腹も満たされた。カフェに来る途中、クリニックに寄って診療日なのを確認した。先生は無理をしている。だから僕も無理をする。先生と僕は究極的には同じものと戦っているのかも知れない。世の中の不条理さとか。悪い人達とか。そんな気がしている。


眠い。疲れている。無理をしている。先生も無理をしている。先生も無理をしている。先生も無理をしている。自分に言い聞かせる。先生が無理をしていると思うだけで、僕も無理をすることができる。先生の姿は実際に見なくても容易に想像できる。先生はがんばっている。先生は苦しんでいる。先生は無理をしている。帰って少しだけ休んだらまた無理をしよう。先生も少ししか休めないはずだ。先生とお揃いならどんな苦しみにも耐えられる。


クラシックよりもジャズのほうが難解だな。譜面と即興の違いだろうか。ジャズの名盤とされているものを何度聴いても、みんな同じ曲にしか聞こえない。ジャズを楽しみたいのだが、どうやら僕には合わないようだ。まあ無理をすることはない。クラシックが楽しめればそれで十分だよ。ロックやポップスもあるし。また歌ものも楽しめるようになりつつある。本当に好きなものだけ楽しめればよい。