妄想と記憶

人生にくじける孤独な妄想と記憶

明日は先生に会える。それだけのために今日はがんばる。先生は夜勤明け。先生はがんばっている。僕は病気持ち。できるだけのことをするしかない。僕はよくやっている。自信を持っていいんだ。現実から逃げずに、ちゃんと向き合っている。僕はよくやっている。


疲れた…外は暑くて風が強い。日差しは一時よりましになったけれど、まだまだ強い。紫外線が悪影響を及ぼしそうで、僕も日傘をさしたくなってしまう。パスタのお店に来ている。ようやくひとりランチができる。今週最初で最後だ。仕事が午前で終わるのは来週まで。再来週からお昼は職場の食堂で食べなければならない。それでもひとりお茶に来ることはできるか。とにかくしばらくパスタは食べられなくなる。挽き肉のソースのパスタとカプチーノでひとりランチ。デザートにイチジクとクルミのタルト。パスタの上にキノコとたぶんほうれん草が乗っている。挽き肉のソースはトマトのないミートソースみたいな感じだった。最も太い麺と合わせた。仕事終わりの空腹にはちょうどよかった。クリームのソースが気になるけどいつもないな。今のところバジルのソースが一番好きかな。食べたら眠くなってきた。主婦達の下らない話し声が耳に障る。他人のことを気にするほど僕は暇じゃない。明日は先生に会える。明日の準備をしよう。


裕木奈江の『水の精』を聴きながら紅茶をすする。心を休めるほんのひととき。


パスタのお店で買ったイタリアンのお惣菜は、ブリと海老と季節の焼き野菜。ブリは魚の臭みがあって駄目だと思った。魚はメカジキだな。最近目玉焼きがなくて寂しい。肉より魚より目玉焼きをメインのおかずにしたい。肉を選ぶなら鶏肉だな。豚肉はあまり好みの味でなかった。パスタのお店が休みだった日はどうしていたかって?弁当屋のライスと冷凍シウマイと冷凍グラタン。つまらない夕食だった。今週の疲れがどっと押し寄せている。週の最後の日はいつも疲れを感じる。真ん中はそうでもない。週の最初の日は休み明けで鬱がひどい。明日は先生に会える。先生のことを考えよう。


三十路も過ぎると、なんか先が見えてしまう。そんな感じがする。このまま死ぬまで同じような一日を繰り返していくんだな。もはや夢も希望もない。同じような一日だとしても楽しければまだいい。だけど苦しいんだ。死ぬまで苦しい毎日の繰り返し。ただそれだけ。そんな風に考えたら涙が込み上げてきた。先が見えないのもつらいけれど、悪い意味で先が見えてしまうのもつらいんだね。先を見ないように、先のことを考えないように、その日一日だけを生きるというのは理にかなっている気がしている。その日一日のことを考えるだけで精一杯というのもあるけどね。それほど今の僕には気持ちに余裕がない。先生とお話するテーマが固まってきたな。明日先生に会うまで、ずっと先生のことばかり考えていよう。