妄想と記憶

人生にくじける孤独な妄想と記憶

みんなから死ねと言われているような気持ち。


僕には先生がいる。先生だけがいてくれたらそれでいいよ。


悪いことは重なるもの。泣くことも笑うこともできないよ、先生。土砂降りの雨の中パスタのお店に行ったのに、理不尽な理由でランチが食べられず。クリームソースのパスタ食べたかったのに…常連になれない店。仕方なくテイクアウトだけした。歩道を歩けばスピードを出した車に水しぶきをかけられ。その車が赤信号で止まったから、駆け寄ってビニール傘で窓を殴り付けようとしたけどうまく行かず。相手も気付いていなかった。その先で相変わらずのスピードで水しぶきを上げていた。周りに気を配れない人間は死んで欲しい。だけどこの一連の不運は僕のせいだ。僕が早退したから。こんな時間にパスタのお店に行ったり、歩道を歩いたりした僕が悪いんだ。みんな僕のせいだよ。それでいいよ。死ぬべき人間だけど死ねないんだ。死にたくても死ねないんだ。許して下さい。


こっちはもうとっくに準備ができているんだ。あんたが休むせいでちっとも進まない。せっかく無理をしてがんばって仕上げたんだ。これが僕の名前にならないなんて納得できない。別に急ぎでないのなら、僕ができるようになってからのほうがいい。中途半端にされても気分が悪いしやりにくいだけ。やる気がないならさっさと辞めてくれ。僕は必死でやってるんだ。本気なんだ。いい加減な気持ちで仕事してるんじゃないよ。僕だって怒りたいときがある。我慢ばかりはしてられない。自分のために生きているんだ。誰もそうだろ?僕だって例外ではない。


名前には拘らなくてもいいか。どうせ来週からは自分の名前になる訳だし。とにかく早く進めたいんだ。やるならやる。やらないならやらない。生きるか死ぬかの二択で生きてるんだ。僕は生きるほうを選んだ。だから仕事をしなければならない。中途半端なのが最もいけない。


早退しても何もやる気しない。無為に過ごすのみ。だけどストイックに家事でもしようか。先生とお揃いでストイックに生きる。今はお薬を飲みたい気分。先生からもらったお守りに頼りたい気分。先生に甘えたい気分。たまにはいいよね。


いつものカフェでテイクアウトするのはパンだけにしておく。やはり焼菓子はいまいち。(パスタの)お店はタルトと季節の焼野菜と目玉焼きか鶏肉だけ。あえて括弧書きにしたのはずっとパスタを食べていないから。いい加減腹が立ってきた。つぶれてしまえばいいとさえ思う。客をなめ過ぎ。お客を大事にしない店なんて店じゃない。いつも通っているのに常連になれない店を好きになれるはずがない。でも僕にはいつものカフェがある。そして僕には先生がいる。僕の居場所がある。それだけで十分生きる理由になる。


うぜーうぜーうぜーうぜー。何もかもうざいんだよ。下らないものにはまったく興味ない。休み中に失礼だろ。僕の見た目で話を聞いてくれそうとか思ったのか?なめんじゃねーよ。今度話しかけてきたら完全無視だな。仕事以外は無理をしない。そんな余裕ないから。社交辞令も愛想笑いも何もしない。勧誘は隙を見せるとつけこんでくる。きっぱりと断るのがいい。明日からは怒りの気持ちを仕事にぶつける。理不尽な世の中に対する怒り。残酷な病気に対する怒り。僕は鬼になる。決してやる気ではない。仕事に没頭することで現実を忘れるんだ。そうなると仕事は現実のものではなくなってしまうな。現実は生きること。現実は苦しいこと。現実から逃げるための現実なんて存在するのだろうか。明らかに矛盾しないだろうか。もうよく分からなくなった。どうでもよい。ひどく疲れているんだ。


薬の量を増やしたら何だか気力が湧いてきた。仕事に対するやる気が出てきた気がしている。うまく行けば充実感を味わうことができる。適度な仕事量と良好な人間関係。格好いい生き方をしたいと思った。あえて苦しい道を選んだ僕は格好いい。自分に自信を持ちたいと思う。僕はエリート。気持ちにゆとりが生まれる。余裕を持って生きていける。ストイックに格好よく生きる。どうしたら癒されるか、どうしたら楽しめるか、そんなことを考えながら前向きに生きていけたらと思う。テンションが上がると必ず落ちるので、上がり過ぎないように低めに落ち着ける。『先生に誉められたい』という単純な理由で生きているところもあるかも知れない。これは分かりやすいけれど、実際これが一番だったりする可能性も高い。先生は僕の唯一の理解者であり心の支え。先生がいる世界だから僕も生きている。死にたくなるほど苦しくても無理をしてでも、先生とお揃いの世界を生きていく。一昨日は満たされなかった。次に会うときはきっとお揃いの楽しみでお互いに癒されたいと願う。