妄想と記憶

人生にくじける孤独な妄想と記憶

ロコイドクリームは役に立たない。朝の準備に手間取ったので、少し遅めにアパートを出る。なるべく、できるだけ、それなりに。僕は病気持ち。許される身。


強い孤独感に苛まれる。僕はひとり。明日は先生に会えるというのに、気持ちはかなり落ちている。今週もどうにかがんばることができた。それは先生の存在があるから。
もうあと一歩が踏み出せない。だからいつまで経っても同じとこにいる。何も変わらない。広がらない。ひとはひとりでは生きていけない。僕はひとりじゃない。僕には先生がいる。
お腹がすいたら飲み物でお腹を満たす。ダイエット的な見地からはどうなんだろう。コンビニのおにぎりもパンもいらない。アトピーに悪そうだし、実際おいしくない。質が悪いんだ。先生が飲んでいた調整豆乳を飲んだ。甘くておいしくなかった。いつものカフェの店員さんが飲んでいた野菜ジュースを飲んだ。ニンジンとトマトの味しかしなくておいしくなかった。学生時代に飲んでいた甘いカフェオレを飲んだ。おいしくなかった。これでお腹は満たされた。心は満たされない。つまらない。ひとが欲しい。ものでなく、ひとが欲しい。


僕はひとり。先生のことを考えよう。先生の存在を意識しよう。僕は先生の役に立てる。それは涙が出るほどうれしいこと。明日のために、先生とお話するために、楽しんで癒されるために、小さな手帳にテーマを記す。楽しみのための準備は楽しい。ずっと先生のことだけを想っていたい。


メールカウンセラーになりたい。心を言葉にできる僕だからできる、僕にしかできない。先生の役にも立てるかも知れない。


やっぱり僕はひとり。結局僕はひとり。僕の生活に交渉を持ってくるひとなんて誰もいない。