妄想と記憶

人生にくじける孤独な妄想と記憶

窓を開けて寝たら5時前に目が覚めてしまった。頭を掻いた記憶と形跡。外は暑い。せっかく休みを取ったのだから、なるべく楽しみたい。いつもと変わらない、いつも通りの休みの日。それでも何かいいことがないか知らん。頭の片隅に置いておく。


うまくいった。冷房で冷えるからね。一応ね。僕はまだ死んでない。生きているうちは楽しむ。すべては自分の脳内で起きている。前向きな開き直り。どうせ死ぬからどうでもいい。病気だから仕方ない。


いつものカフェでいつものひとりランチ。久しぶりにエクレアを追加。これだけで満たされる。早めに帰って、先生とお話しする準備をしよう。オンとオフの切り替えを意識する。


先生はメールをもらっても返信をしない。それなら僕が代わりに返信をする。メールカウンセラーになりたい。先生の代わりにはなれない。だけど少しでも患者さんの心を軽くしてあげられたらと思う。自信はない。ただの僕の自己満足に過ぎない。今はそう思っている。


小説を読む気になっている。心に余裕があるということか。クリニックは開いていた。先生はがんばっている。明日先生と会って恥ずかしくないように、僕も先生とお揃いでがんばる。


僕が居なくなれば家族の負担が減る。


僕は何もできない。自立できない。情けない男。最低な人間。できないことを無理してやっている。本当はできていないのに、できていると勘違いしてる。とんだ大馬鹿やろうだ。僕はキチガイ。一人では何もできない。今できるとこまでやっているつもりで満足していたけれど、できるとこまででは許されないんだ。健康な普通の人間と同じようにできなければいけない。できないなら死なないといけない。僕は生きていてはいけないんだ。家族に多大な迷惑をかけてまで生きていたくない。僕は死ぬべきなんだ。死ななくてはいけない。死にたい。僕だって死にたいんだ。だけど死ねない。中途半端な病気だから、中途半端に生きることが許されない。死に損ないのくせに、普通に生きられるはずがないじゃないか。せっかくの休みなのに憂鬱な気分だ。レキソタンデパスを飲んだ。何も考えられないくらいに、頭がおかしくなってどうにかなってしまいたい。先生、僕はどうしたらいいの?


病気持ちなりの生き方をするしかないんじゃないか。それがないというのなら死ねばいい。単純なことだ。


自分では精一杯がんばっているつもりだったんだけどな…先生なら理解してくれるかな。僕には先生しかいない。唯一の理解者だから。