妄想と記憶

人生にくじける孤独な妄想と記憶

形跡1


今日は髪を切りに行く。外は日差しが暖かい。疲れている。薬に頼る。先生に頼る。気を楽にして、無事に終えたい。どうせいつか死ぬと思えば、何もかもがちっぽけに見えてくる。自信を持っていこう。僕は病気持ちのエリート。


いつものカフェでいつものひとりランチ。朝に昨日買いすぎたパンを食べていたので、サンドイッチのランチセットを頼もうか迷った。でも結局サンドイッチとラテにした。シュークリームを追加。少しずつお腹がすいてきた。レキソタンデパスを2錠ずつ。こういうときは先生に頼る。店内は混雑していて、空気が汚されている感じがする。子連れもいます。店員さんに気を使ってもらって、あまり待たずに済んだ。やはり馴染みの店員さんと言葉を交わすと癒される。ここは僕の居場所。量が多いかと心配したけど、意外と普通に食べられた。
まったりと食休みをしたらお店を出る。いつまで経っても苦手な場所へ向かう。薬が効いてきたから大丈夫。終わってみればたいしたことないはず。実際疲れている。クリニックに寄り道したら開いていた。先生は今日もがんばっている。僕も先生とお揃いでがんばるつもり。気分は悪くない。気持ちは落ち着いている。きっと平気だよ。僕は病気持ちのエリート。自信を持っていいんだ。


どうにか無事に髪を切ることができた。疲れた…再びいつものカフェに行こうかとも思ったけど、電車の時刻がちょうどよかったので駅に向かった。神経質になり過ぎて疲れる。家に帰って休もう。今夜はひとり。実家でひとりだと孤独を感じてしまう。だから本当はもう少し街に居たい気持ちがあった。今日の目的は髪を切ること。それができたのだから、それで十分だよ。終わってしまえばどうってことはない。明日はちょっと遠出をする予定。