妄想と記憶

人生にくじける孤独な妄想と記憶

形跡3。アラームの10分前に起きた。その前に寒さで目が覚めた。夢見は最悪。


気持ちが切れた。だけどこれは一時的なもの。無理をする意味がない、理由が見つからない。今週はずっと調子が悪かった。でも無理をしてがんばった。先生に会うためだと言い聞かせて。朝迷っているときに首振りの症状が出たので、無理をせずに休むことを決めた。罪悪感と後ろめたさ。しかし僕は病気持ち。できるとこまでで許される。これでもよくやっているんだ。自分を責める必要はまったくない。今日から連休になった。明日は先生に会える。楽しもう。癒されよう。今は休んでいいんだ。


完了。さあ、自由を手に入れた。もう楽しいことしか考えない。いつもの僕の居場所に行こう。


不運だな…しかし僕は悪いことをしている訳ではない。堂々としていればよい。僕は間違ってない。先生は庇ってくれる。


高速バスの中。ずっと寝ている。隣の人は他人。周りが見えない、人に気を使えない、愚かな人間。これも不運だが仕方ない。楽しみのため。


そういや明日は先生に会えるんだった。このために今週はずっとがんばってきたんだ。もうがんばる必要がないから、がんばる理由を忘れてしまったのかな。寒くて眠くて、もう疲れてしまった。先生の依頼を作ろうかな。気分次第。また手のひび割れが増えた。病気だから仕方ないとは言え、やはりつらい…過酷な日々。


いつものカフェでいつものひとりランチ。懐かしいひとに会った。憂鬱な僕には余り眩しく見えて、挨拶をしているうちに苦しくなってしまった。笑顔が引きつって、不自然な感じになる。こうした遭遇は前にもあった。今日も偶然こうなった。運がいいのか悪いのか。できれば体調のよいときがよかった。だけど体調のよいときなんてあるのか。こんなときは先生のことを想う。僕には先生がいる。僕はひとりじゃない。


カフェを出る頃には、雪はだいぶ弱まっていた。傘をささずに済んだ。スエードの靴も無事だった。外は凍えるほどの寒さ。心まで冷たくなってしまいそう。手のひらのひび割れから血が出ている。痛い。自分が惨めで憐れで泣きたい気持ち。クリニックに寄ったら開いていた。先生は今日もがんばっている。僕は今日は休んでいる。だけど昨日までは無理をしてがんばった。もっと言えば20年間苦しみ続けている。だから今日の休みなんて気にすることはない。僕は病気持ち。僕なりの、病気持ちなりの生き方しかできない。普通の人達と比べても意味がない。条件が違うのだから。今日はついてない。そう思うかどうかは自分次第。すべては自分の脳内で起きている。はぁ…やっぱり寂しい。本当の気持ちを誤魔化して生きているのです。


やはり今の僕にはつら過ぎる。酷だよ。残酷。過酷。見たくない。聞きたくない。知りたくもない。見ないふりをするなんて器用なことはできない。逃げる?否避ける。処世術だよ。生きるための手段。前向きな逃避。逃げるとしてもネガティブじゃない。