妄想と記憶

人生にくじける孤独な妄想と記憶

形跡4。かさぶたのかけらを片付けるのが面倒だ。


眠れるだけまし。これがないとやってられない。


いよいよ追い込まれている。僕は先生に頼るしかない。先生が必要なんだ。先生に会うために街へ向かう。心も身体もボロボロ。だけど駄目にはなりたくない。まだ死にたくない。すがるような気持ちでいます。信頼関係さえ取り戻せたら、僕はがんばって生きていける。


がんばって無理をすればするほど、先生という楽しみが遠ざかっていく。皮肉だね。『僕のなかの先生』そうだよ。もう僕には何もない。みんな死んじゃった。


僕の体調に合わせる?偽りの謝罪なんていらない。医療者として、医療者としてってうるせーんだよ!僕は先生のこと、ずっと『人間』として見てるんだ。人間対人間の関係じゃなかったのかよ。先生に依存していることになるのですか。僕のなかの先生だと知っているのなら、先生の負担になんかならないはずじゃないか。また嘘ばかりついて…僕は正直に話しているのに。前回と同じだね。
僕が怖いの?僕が自殺するのが怖いの?逃げるってことか。僕から逃げたいだけにしか聞こえない。軽い症状の患者だけでいいもんね。それでも十分稼げる。ただの医者じゃん。先生が先生であることができなくなったのか。もう先生の存在価値ないね。考え方は変わってないかも知れない。だけどやり方が他の医者と同じなら意味がないんだ。嘘つかれたのが一番腹が立つ。どうしたらよかったのか。わからない。みんな僕のせい。最初から心の支えなんてなかったんだ。僕はひとり。心なんてなくなってしまえばいい。そしたら苦しみを感じることもないから。死んだらいいってことか。それができたらいいね。


自暴自棄になりたい。
クリニック→いつものカフェ。迷ったけれど、いつものカフェでパンを買って、ひとりランチをしてきました。ランチセットは頼む気になれず、クロワッサンとアマンディーヌとじゃがいものスープとラテ。食べ終えるとちょうど電車の時間に間に合いそうだったので、すぐにいつもの席を立って店を出ました。まるで平日じゃないみたいにしていたから、罪悪感とか居心地の悪さとかはなかった。馴染みの店員さんもそこには触れないでいてくれた。察してくれたのかな。明日からまた雪が心配だ…こんなんでも来週から仕事に戻らなければならない。酷だね。


逃げてるひとに対して、あえて厳しい言葉で奮起を促す方法はあるだろう。しかし僕は今闘っている。現実から目を背けることなく、ちゃんと向き合っている。それなのに厳しい言葉を突き付けられたら、逆効果なのは火を見るよりも明らか。先生の選択は間違いだった。結果的に僕は傷付いて、先生との信頼関係まで揺らいでしまった。今の僕には先生の事情まで考慮する余裕はない。先生は余計に僕を追い詰めている。


どうしてみんなそんなに僕を追い詰めるのか。全方位を包囲されているような感じ。何処にも逃げ場がない。居場所がない。


先生にも僕と一緒に最期まで闘って欲しかったんだけどな。先生は僕が怖くなってしまったのかも。僕でさえ僕自身が怖いんだから。